私は20年以上オーストラリアに住んでいますが、オーストラリア国籍は持っておらず、現在も日本国籍の永住者(Permanent Resident)です。2004年に技術独立ビザで永住権を取得し、その後ずっとオーストラリアで生活しています。
永住者はオーストラリア国内にいる限り無期限に滞在できますが、海外へ出て再び永住者として戻ってくるためには、有効なResident Return Visa(RRV)が必要です。
私の場合、その期限が今年11月。期限が切れても国内にいる分には問題ないので、次に海外へ出る時に申請すればいいかな、と思っていました。
ところが!2026年6月30日、会計年度最終日にビザ料金の改定が発表され、翌7月1日からRRVのオンライン申請料金が、それまでの$490から、なんと$1,475に!約3倍です。「えーーー! それなら6月30日に申請しておけばよかった!」と思っても、時すでに遅し(笑)。なんといっても、新料金が始まる前日の発表です。
オーストラリアに20年以上住んでいて、制度やルールの変更には慣れているつもりでしたが、さすがに今回は驚きました。
ここ数年、オーストラリア政府は移民制度の見直しを進めています。
学生ビザではGenuine Student要件が導入され、いわゆる「visa hopping」(ビザを次々と切り替えることで、オーストラリアでの滞在を長期化すること)への規制も強化されています。
また、学生ビザの家族などsecondary applicantへの制限や、ワーキングホリデー2年目・3年目への抽選制度など、新たな変更も発表されています。
これらには今後段階的に導入されるものもありますが、「以前はこうだったから、今も同じ」が通用しにくくなってきています。
一方で、オーストラリアが移民を受け入れなくなるわけではありません。
建設、医療、教育、農業、資源関連など、人材不足が続く分野では、引き続きSkilled Migrationが重要な役割を担っています。
つまり、単純に「移民を減らす」というより、オーストラリアが必要とする人材をより明確にしながら、移民の数や内容を調整していく方向に変わってきているようです。
移民政策は、不動産市場とも無関係ではありません。人口が増えれば、当然、住宅や賃貸物件、インフラへの需要も増えます。
特にブリスベンを含むクイーンズランドでは、人口増加と住宅不足が大きな課題となっています。
ただ、これは私個人の感想ですが、「移民が多いから住宅が足りない」のか、「人口が増えるのに、それに見合う住宅を十分につくってこなかったから足りない」のか……。そんなことも考えてしまいます。
さらに、住宅を増やすためには建設業界の人材が必要で、その人材不足を補うためにSkilled Migrationも必要とされています。なかなか単純な問題ではありませんね。
2032年のオリンピック・パラリンピックに向けて大きく変わり続けるブリスベン。
人口、住宅、インフラ、そして移民政策は、これからのブリスベンや不動産市場を考える上でも、つながっているテーマだと思います。
それにしても……、$490から$1,475。
次に海外へ行く時には、私も覚悟してResident Return Visaを申請しなければなりません(笑)。
オーストラリアでは、昨日までの常識が今日には変わっていることもありますビザに関しては特に、常に最新情報を確認することが大切ですね。
※本記事は2026年9月時点のオーストラリア政府の公表情報をもとにした一般的な情報です。ビザの条件は個人の状況によって異なり、制度も変更される可能性があります。具体的なビザについては、オーストラリア内務省または登録移民エージェント等に最新情報をご確認ください。
