先日、「あの人も見誤った昨今の政策金利の動向」と題してブログを掲載しました。簡単にまとめると、豪州準備銀行のロウ総裁が「政策金利(当時0.01%は)、2024年まで変更がない」と声明を発表したことから市場が反応して多くの人が借金をして住宅・投資物件を購入、ところが今年に入り一転してインフレ対応策として金利をどんどん引き上げ現在の政策金利は2.85%となり、借金した人は、「ロウ総裁にしてやられた」、と不満をぶちまけていました。それもそのはずです。単純計算で借金に対して年利約2.8%分の金利が上乗せされますのでたまったものではありません。$500,000(約4千700万円)の借金ですと、年間で$14,000(130万円)の支払いが生じます。一時はフェイドアウトの雰囲気もありましたが、やはり国民・政界は放置しませんでした。先日、ロウ総裁が先の声明について「豪州準備銀行の見通しが誤っていた」と陳謝。「豪州準備銀行の見通しを聞いて住宅ローンを組んだことを後悔している人々に本当に申し訳ないことをした。今振り返れば、違う言葉を選ぶべきだった」と正式に謝罪、その様子が一斉にメディアで報じられました。ただ、問題はこれからです。政策金利はまだ上昇する兆しですので、借金をした人の金利支払いも増加、加えてインフレが生活費を圧迫していますので、仮に借金の返済を苦に物件を放出する人が続出すると社会問題になるはず。総裁の誤った声明はまたいずれ蒸し返されると思います。。。コロナ禍で「金利上げないから大丈夫」と声高々に言っていたロウ総裁の輝きしき日々が懐かしく思えます。日銀の黒田総裁も気をつけてね、と思っているのは私だけでないと思います。
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豪州準備銀行の総裁が陳謝