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命と経済の両立を成功させたオーストラリアの最近の経済&不動産動向

オーストラリアのGDP(国内総生産)は新型コロナ前におきましては29年間連続して平均3%前後で成長をしていました。実は29年間の連続成長は世界記録で30年目を達成する目前で新型コロナが発生し、ご多分にもれず国内の経済に大きな影響を与えました。新型コロナの感染拡大の対応策として、豪州政府は2020年2月より、1.国境の閉鎖、2.州境の閉鎖、3.主要都市部の都市閉鎖、4.移動距離規制、5.集会の禁止、ソーシャルディスタンスの維持を厳命し、一時的に経済を休眠状態にするという強硬政策をとりました。

その結果、2020年第一四半期(3月締)においてはマイナス0.3%、第二四半期におきましてもマイナス7%と2期連続成長が落ち込み、景気後退の宣言を余儀なくされ景気の連続成長の世界記録は達成できませんでした。但し、他の先進国に比較しますとこの経済の落ち込みはそう大きくなく、経済の底堅さが評価されました。その後、新型コロナの感染拡大を抑制(感染経路を追跡できるシステムを構築)することでき、同時に大規模な緊急財政支出、金融緩和策などが功をもたらし、第三四半期(9月締)はプラス3.3%に反転し、第四四半期もプラス成長の見込みです。直近の企業景況感と信頼感指数も上昇中で、景気は急ピッチで回復に向かっており今年の中旬ごろまでには新型コロナ前の景気水準まで戻ると予測されています。

因みにゴールドコーストがあるクィーンズランド州の人口は約500万人ほどですが、昨年度の2月から今日まで(約12ヶ月)における新型コロナ感染者の累計は僅か1,300人程となっています(当然ですが、この間日常生活でマスクをしたことは一度もありません)。直近では全国においても市中観感染者はゼロという日が連日続くこともありますので、感染対応策、つまり人の命と経済復興の舵取りを成功させた稀な国といっても過言ではないと思います。

また、大規模な緊急財政出動があり政府は国債を多く発行しましたが、財務は健全であることと、経済復興を見越した妥当な施策として評価され、スタンダード•プアーなど大手信用格付け2社は現在でもトリプルAの格付けを維持しています。裏話として、この時に発行された国債(経済復興のため)の多くは日本人が購入されたようです。

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