オーストラリアの住宅価格指標を眺めていると主要都市であるシドニー、メルボルン、ブリスベンでは価格調整期に入ってきているように見受けられます。
調整期とは、つまり不動産価格が前期比に比較すると下がり始めているということです。何が原因なのか?いろいろのデータが出始めていますがここ4〜5年、オーストラリア(世界の)の住宅市場を賑わせたチャイナマネーはいまどうなっているか?という点を少し掘り下げてみました。
先ず、巷で聞く「中国当局による資本流出規制強化」とはなにか?。簡単にいうと、中国政府が個人に対して外貨への両替額を一人年間5万米ドルと規制していたが、この規制に加えて2017年2月より「個人が海外で不動産を購入するために人民元を両替することを原則禁止にする」という更に厳しい規制を発令したことです。
その結果、えらいことが豪州の不動産市場ではおこっているのです。
外国人がオーストラリアで不動産を購入する際には外資審議会(通称FIRB)に事前承認を得ないといけないわけですが、この当局から発表された数字を見ますと市場に大きな変化がおきていることが読み取れます。
購入承認数、購入承認額がそれぞれ前期比約70%程激減!金額にして約5兆円の取引減少です。半端ではない金額が市場が消滅していて価格調整期に入るひとつの大きな要因になっていることがと読み取れます。
まだまだ上がりますよ!とのセールストークには少し注意した方がいいかもしれませんね。