スタッフBlog | 不動産 STAFF BLOG

【ネガティブ・ギアリング連載1】見直しがもたらす市場へのインパクトと需給の行方

オーストラリアの不動産投資を支えてきた「ネガティブ・ギアリング」の制度改定(2027年7月以降、適用を新築物件に限定し既存中古物件を対象外とする方針)は、市場に大きなインパクトを与えています。中古物件での節税メリットが失われることから、個人投資家による中古市場への新規参入意欲が減退し、すでに一部のエリアでは投資目的の取引減少が見られます。

しかし、これが即座に全体的な価格急落につながるかといえば、見方は分かれています。投資家の動きが鈍ることで民間の賃貸物件供給(賃貸在庫)がさらに縮小し、空室率の低下と賃料(Rent)の上昇圧力がより強まる可能性が高いためです。一方で、既存オーナーへの経過措置(グランドファーザリング)により、駆け込み需要や既存物件の売り控えが起きているほか、競合が減った中古市場を初回住宅購入者(ファーストホームバイヤー等)が好機と捉える動きも出ています。ただ、向こう12ヶ月間は不動産価格の上昇は限定的(あったとしても)、あるいは下落基調は免れられないという雰囲気です。

今回の改定は単なる価格下落を引き起こすのではなく、「賃貸市場のタイト化」と「投資家を中古から新築へ、そして中古市場においては投資家から実需層へ」という市場プレイヤーのシフトを加速させ、新たな需給構造を形成する政府の施策であると言えます。

このページのPDFをダウンロード

Contact Usお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

オーストラリア国内から
07-5635-4339
日本を含む海外から
+61-7-5635-4339

フォームからのお問い合わせ

お問い合せ