第3部では、売買価格が調整(下落傾向)する一方で力強さを見せる「賃貸市場の家賃再加速」と、「RBA政策金利・住宅ローンの最新情勢」について解説します。
住宅価格の上昇率が鈍化・下落する一方で、賃貸市場は依然として極めて高い需要を維持しています。
SQM Researchなどの最新データによると、オーストラリア全国の住宅空室率は3%前後、ある地域によっては1%前後という、相変わらず低水準で推移しています。この深刻な借り手過多を受け、主要都市の年間家賃上昇率は5.7%(主要州都平均)へ再加速しました。
ゴールドコーストの空室率も約2%と非常に低く、週ごとの家賃中央値は戸建てで約780豪ドル、ユニットで約580豪ドルに達しています。
注目すべきは利回り(Gross Yield)の変化です。「物件価格が横ばい〜下落」する一方で「家賃が上昇」しているため、主要州都の平均表面利回りは3.50%(7月時点)へ上昇し、利回りの拡大局面に入っています。因みに現在の利回りの上昇要因は主に3つあります。一つは家賃は上昇しているが不動産価格は据え置きで、二つ目は家賃は据え置きで不動産価格が下落、3つ目は家賃は上昇、不動産価格は下落という状況です。特に今の市場のトレンドは3つ目の方に向いているのではないかと思われます。
ゴールドコーストのユニット平均利回りは約5.3%(ロビーナ5.1%、サウスポート5.1%等)と高く、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な数字となっています。
金融環境においては、RBA(豪準備銀行)が政策金利(Cash Rate)を4.35%に据え置いています。
2026年半ばの最新インフレデータ(消費者物価指数)では、ヘッドライン(総合指数)CPIが3.8%と一時期より落ち着いたものの、トリム平均インフレ率は3.6%と依然として目標レンジ(2〜3%)を上回っています。そのため、主要4大銀行は2026年内いっぱいは4.35%の高金利が継続すると予測しています。
住宅ローン変動金利は自己居住用で平均5.5%〜5.7%前後、投資用で5.7%〜6.0%前後となっており、買い手の返済負担感が市場全体の価格抑制圧力となっています。
次回、最終回となる【第4部】税制リスクのリアルと2026年後半の勝てる投資戦略では、「今だからこそ良い物件が適正価格で手に入る理由」を公開します!

データ元:SQM Research