なぜ不動産の貸し出し金利が上がっても不動産価格が下がりにくいのか?
一般論(マクロ的)として、金利が上がると不動産価格は下がるということになりますが(それを政策的に狙いますが)、現在、オーストラリアにおいてはその理論が当てはまらない状況です。その最大の理由は、市場に出回っている物件数(在庫)の記録的な少なさにあります。全国的な総在庫水準(Total
Listings)は、前年同期比で14.0%も低く、過去5年間の平均と比較しても17.8%という大幅な減少となっています。特に供給がタイトな都市では深刻で、パース(-34.3%)やダーウィン(-35.5%)では、広告掲載物件が前年の3分の2程度まで激減しています。※先のブログを見ると両都市において価格が上がっていることが確認できます。
新規の売り出し物件数(New Listings)も、1月後半から2月にかけて季節的な増加は見られたものの、前年同期比でわずか+0.1%と横ばいで、5年平均比では3.9%も下回っています。このように、売り手(物件所有者)が慎重な姿勢を崩さず市場への流入が鈍い一方で、投資家を中心とした購入活動が前年を上回る活発さで推移しているため、マーケットから在庫がすぐに消えてしまい、結果として売り手に圧倒的に有利な需給バランスが保たれている状況です。ただ、限界があることも事実で、それがどの辺りになるのか、興味深いところでもあります。

