最近、興味深い記事を読みました。「世界で子育てに最適な都市ランキング」で、オーストラリアのブリスベンが1位になったというものです。
安全性や生活費、緑地の多さ、子どものアクティビティ、教育など、家族の生活に関わる9つの指標をもとに、世界50都市を比較した結果だそうです。
私はブリスベンに住んで20年以上になります。これまで何度も「オーストラリア生活の何が好きですか?」と聞かれることがあり、そのたびに私は「子育てがしやすいこと」と答えてきました。実際に他の国で子育てをした経験があるわけではないので、単純に比較することはできませんが、長く暮らす中でそう感じてきたのは確かです。
ただ、それは決して「親が楽」という意味ではありません。
オーストラリアでは子どもの学校の送迎が長い期間続きますし、お弁当作りも12年生(高校3年生)まで続きます。日本の給食制度には本当に憧れました。栄養バランスのとれた温かい食事が安価で学校で提供されるというのは、親にとっても子どもにとっても素晴らしい仕組みだと思います。
それでも、ブリスベンで子育てをしてきて感じるのは、この街には子どもを育てるための「余白」があるということです。公園が多く、空が広く、自然が身近にあります。そして学校も、「みんな同じでなければならない」という空気がそれほど強くありません。
子どもたちはそれぞれ違うペースで成長します。
順調な時もあれば、立ち止まる時もあります。そんな時に、「それでも大丈夫」と社会全体が少し余裕を持って見守ってくれるような空気が、この街にはあるように感じます。
子育てがひと段落した今、振り返ると、この街で子どもたちを育てることができたのはとても幸運だったのかもしれないと感じています。
最近、「教育移住」という言葉を耳にすることが増えました。子どもの教育環境を考えて海外に住む、あるいは将来の拠点として資産を持つという考え方です。教育移住というと特別なことのように聞こえるかもしれませんが、実際には「どんな環境で子どもを育てたいか」という、とてもシンプルな問いなのだと思います。
その答えを考える中で、暮らす場所や将来の拠点として海外を選ぶということも、一つの選択肢なのかもしれません。
双子の娘たちをこの街で育て、大学へ送り出した今、私は改めて思います。ブリスベンという街には、子どもたちがそれぞれのペースで未来を見つけていくための、やさしい街だと。
参考ブログ:https://forbesjapan.com/articles/detail/93222
