双子の娘たちの大学進学。日本人とオーストラリア人のハーフとして、同じ日に生まれ、同じ街ブリスベンで育った二人。
同じ環境で育った、と言えばそうなのかもしれません。けれど、私の中では、最初から「同じように育てる」という考えはありませんでした。
生まれたときから、それぞれの個性を大切にしてほしいと思い、キンディー(幼稚園)の頃からクラスは別々にしてもらいました。
幼いころから、とにかく自由で元気いっぱいな娘達。正直に言えば、日本でよく言われるような「みんなと同じように」「親の言うことをきちんと聞く」といったしつけは、あまりできてこなかったと思います。けれど、オーストラリアという環境は、そんな彼女たちを否定することなく、「その子らしさ」として受け止めてくれました。
自由に育てるということは、子どもにとってだけでなく、親にとっても心が楽になるものだと、今になって感じています。もちろん、楽なことばかりではありません。送迎やお弁当作りは十二年生まで続き、日本の美味しくて栄養価の高い給食には、何度も憧れました。それが今後無償化になるなんて、羨ましすぎます。(笑) それでも、子どもたちが安心して学校生活を送れていたことを思うと、その時間も大切なものだったのだと思います。
娘たちは、生まれたときから名前を入れて用意していた進学予定のハイスクールには進まず、それぞれが自分で選んだ学校へ進みました。入学してすぐに始まったのは、コロナのパンデミック。決して順調とは言えない高校生活の中で、何度も立ち止まり、悩み、迷う時間がありました。一人は途中からオンラインスクールへ移り、もう一人も、学校へ通えない時期を経験しました。
そんなとき、親として何度も救われたのは、学校の姿勢でした。家で学ぶことが認められ、テストも別の部屋で受けるという選択肢がある。オーストラリアでは、学校でも職場でも、心の状態をとても大切にしていると感じます。「こうしなければならない」よりも、「今、どんな気持ちなのか」。その考え方が、親の心も軽くしてくれました。
高校を無事に卒業できるのか、不安に思った時期もありました。それでも娘たちは、自分たちの経験を通して考え、卒業直前に「大学へ進む」という道を選びました。そして偶然にも、同じ大学へ進学することになったのです。専攻も、目指す未来も違いますが、それぞれが自分で選んだ道を歩き始めています。私はただ見守っていただけですが、その姿をとても誇りに思っています。
ブリスベンという街は、競争よりも心の余裕を、正解よりも選択肢を、大切にしてくれる場所だと感じています。教育のために暮らす場所を選び、将来を見据えて資産を持つという考え方が、ここではとても自然につながっていきます。投資という言葉の向こう側には、数字だけでは測れない、家族の時間や子どもの成長がある。そのことを、双子の娘たちを大学へ送り出す今、静かに実感しています。
※画像はAI作成ですが、かなりリアル(笑)
