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またもや「サンセット条項」適用で契約解除騒動?ゴールドコーストの高層マンション「Midwater」で購入者に激震!

以前のブログでもご紹介した「サンセット条項」。これは、契約時に定められた期限までに物件が完成しなかった場合、買主または売主が契約を解除できるというもので、オフ・ザ・プラン契約(いわゆるプレビルド)ではよく見られる仕組みです。

そして今回、そのサンセット条項がまたもや適用されるという事態が発生したと地元の新聞で報じられました。舞台は、ゴールドコースト・メインビーチの大型高層プロジェクト「Midwater」。2020年から販売が始まり、約119戸が1億円〜8億円という価格帯で契約されていました。

当初の引き渡し予定は2023年末。しかし、建設会社との法的トラブルや建築資材費の高騰などが重なり、工事は大きく遅延。現在の完成見込みは2026年10月頃とのことです。

ここにきて、開発元であるHeran Group(York Property傘下)は「このままではプロジェクトの継続が困難」として、契約済の購入者に対し最大で契約価格の37.5%増額を要請。それに応じなければ「サンセット条項を行使して契約を解除する」と一方的に通告したのです。

つまり、予定通りに引き渡しができなかったことを理由に、購入価格の大幅な上乗せに同意しなければ契約はなかったことにする、という極めて一方的な内容。

これには、当然ながら多くの購入者が困惑と怒りの声を上げています。なかにはすでに自宅を売却し、新生活の準備を始めていた方も少なくなく、「老後の夢が崩れた」「3年も家賃を払い続けて待っていたのに」といった切実な声が聞かれています。

開発側は「物件価値が60%以上上昇した」と説明していますが、多くの購入者は「実際の市場ではそこまで価格は上がっていない」と否定。中には、2億円近い追加負担を求められているケースもあるそうです。

しかも、現在現場では工事が長期間止まったまま。建物は風雨にさらされており、「このまま完成したとしても品質は大丈夫なのか?」といった不安の声も出ています。

さらに、契約書には秘密保持条項が含まれているため、多くの購入者が自身の名前や状況を公にできず、声を上げづらいという構造的な問題もあります。それでも一部の購入者は、弁護士に相談し法的措置を検討しているとのことです。

今回の「Midwater」騒動は、オフ・ザ・プラン購入に潜むリスクを改めて浮き彫りにしました。

一見すると魅力的な価格や立地でも、「工期が守られるのか?」「開発業者の実績は?」「価格の変更リスクは?」など、慎重にチェックすべきポイントは非常に多いもの。不動産は一生に一度の大きな買い物です。情報をしっかり集め、納得のいく判断をしていくことが何より大切ですね。

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