他の先進国に劣らず、豪州でも職人不足は深刻です。豪州では職人といいますと先ず頭に浮かぶのは、待ち合わせ時間に遅れる、夕方近くなると来ない、金曜日の午後はドタキャンが当たり前、ではないでしょうか(勿論、全ての業者がではないですよ)。昔から肌感覚で、この国では元々職人さんは多くないと思っていましたが、最近は住宅建築ニーズが急速に高まり、今はまさに「ひっぱりだこ」の状況です。職人さんの売り手市場は明らかですので、それに伴い料金も高騰しています。下の図で左側は2019年を100とし、現在、職人(主に左官屋、塗装屋、電気工事士、配管、大工等)が、どの程度不足しているかを表していますが(簡単にいうと仕事量に対する職人の数)、2024年3月時においても2倍の200となっています。左官屋においては一時、320に達した時もあります。工賃もそれに伴い上昇しており、アドレード、パース、地方都市では40%以上上昇しています。案外知られていませんが、今、先進国の中では職人さんの争奪戦が繰り広げられています。以前の豪州政府の移民政策は「お金持ち、資産家」をターゲットに永住権を発給していましたが、最近は「Skill up or sink・技能を高めないと国は沈む」という新たな移民政策の下、職人さんを優先的対象として就労査証や永住権を発給しています。お金持ちや資産家が審査順番において後回しになっていることが現実路線をとるオーストラリアらしてくユニークですが、そのくらい職人不足が深刻であることが新しく打ち出した移民政策の中に垣間見えることができます。
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豪州でも職人さんが不足しています。