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オーストラリアでは、不動産の所有権は誰の者?

オーストラリアで不動産を購入し、不動産代金も払い、所有権が無事貴方に無事に移転されました、という連絡を受け、やれやれとホッとする方は多いかと思います。でもこの不動産は厳密には貴方ものではない、と言われたらドキリとするのではないでしょうか。
実はオーストラリアの土地は原則的には王に属するものとされており、私人による完全所有権は否定されています。そうなのです、購入したものは所有権ではないのです。
では、何を購入したのでしょうか?日本では、あまり聞きなれない用語になりますが、自由保有権(Freehold)という権利を購入しているのです。これは王が購入者に与えた権利で、売買の対象となった土地を自由に利用・売却・賃貸・担保設定ができる権利であり、基本的には不動産の所有権とほぼ同じ権利となります。
では、なぜそのような仕組みなのか?簡単に説明すると、例えば、公共性の高い道路を作るときに所有権を認めると拗れてしまいます(日本が良い例です)。でも所有権が王に属しているのであれば、私人の主張は退けられ、さっさと土地を接収し工事が進められます(勿論、公平な補償金は支払われます)。
それともう一つ、オーストラリアは広大ですので、例えば、土地の下から鉱物資源などが出てきた場合は問答無用で王に帰属させるという仕組みになっています。今度、不動産を購入したら所有権の写しをよく見てください。Rights and Interests reserved to the Crownという文字がありますが、これは権利とか権益とかは王に属しますよ、という意味です。どうでしょうか、オーストラリア独特の所有形態で面白いですよね。このブログを読んで少し賢くなった気がしたなら嬉しいです😀。
ところで王とは誰?ですが、これはまたの機会に。

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