お客様から「オーストラリアの不動産は上がりますか？」という質問を結構頂きます（それは自然な事です）。それに対して私は、自信を持って、こう答えます。「長く持っていればいるほど資産の価値が上がるのが豪州の不動産の特徴ですよ」、と。実際のところ豪州の不動産投資はアジア諸国で宣伝されているような“短期戦の投資”には向かないように思います。コロナ禍のような有事は別として、基本、不動産価格は経済規模の拡大に応じて、じわじわと上昇しています。経済規模の拡大は政府の基本戦略である人口増加政策が大きく貢献していることは言うまでもありません。添付グラフ（不動産調査会社コアロジック社より）はオーストラリア居住不動産の過去30年間の価格推移です。ところどころに波がありますが、これは市場の変化です。簡単にいうと景気が加熱したので政策金利を上げた、その結果、取引数が減って価格が下がった。その後、景気が底を打って、また上昇に転じた、と言う具合です。このグラフを見てわかるのは、どの時点で購入をしても価格は右肩上がりなので、結果的には不動産の価値は上がっているということです。また、このグラフはあくまでも平均的なものであり、成長エリアや人気のある地域の不動産はこの価格以上に伸びています。賃貸市場は常に引き締まっていますので、購入後は貸し出しをして、良いタイミングを見て売却をする。市場が悪い時は持ち続ける、というスタンスがとりやすいのが豪州不動産の特徴で、オーストラリアの不動産は「安全性が高く、長期的に賃貸利益＋売却益が狙える安全資産」と言われる所以かと思います。