不動産は大きく分けると住居系、そして商業系(オフィス、店舗、倉庫等)になります。どちらも経済活動には欠かせず、不動産という特質から毎年ストック(積み増し)されていき、国富の一躍を担います。 豪州ではこの二つの不動産のうちどちらが国富に貢献していると思いますか?都市部に行きますと商業系の不動産がぎっしりと並び、こちらの方が貢献しているように見えますが、実は住居系の不動産です。しかもダントツです。特にこの2年間における豪州全体における住居系不動産の価値の増加は驚愕すると思います。2020年12月(つまりコロナ対応策の効果が出てきた頃)における住居の価値は$7.2Trillion、便宜上A$1.00=100円で換算しますと、720兆円。これが2023年5月には$9.5 Trillionで950兆円、つまり230兆円の評価増、31%の上昇率となります。一方、商業系同時期1.2 Trillionで120兆円、そして$1.3Trillionで130兆円、10兆円の評価増、8.3%の上昇率となります。どうです?この開き。異次元な金融緩和で住居系の不動産の評価も上がったことは歪めませんが、ここでのポイントは2020年のあの時の評価に戻ることは(戻させることは)国民の財産(お金を貸している銀行の資産にもなります)を毀損させることになり、政府も中央銀行もこの辺りを視野に今後の政策を打ってくるものと思います。日本は残念ながら過去に不動産を持っている人を狙い撃ちした金融政策を取った結果経済(バブル)が崩壊、失われた30年を招いた、ということは業界ではよく語られることです。
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オーストラリアの国富に貢献している不動産は?