不動産価格が全体的に下がっている。今日も中央銀行より政策金利を0.25%引き上げるとの発表があり、程度の差はあれ、取引数は鈍り、全体の価格を押し下がることは必至かと思います。さて、全体的に不動産価格が下がっているものの、取引数&価格帯をよく見ると、あるセグメントが激減し、それが全体の価格推移を押し下げていることが分かります。その価格帯わかりますか?実は50万ドル台の物件、つまり初回住宅購入者の層になります。シドニーがあるNSW州では100万ドル以下が初回住宅購入者になると思いますが、この層の取引が激減しているのです。不動産電子決済会社のデータによるとNSW州全体の不動産取引で100万ドル以下の取引が占める割合は70%前後となっていて、大半を占めていることが分かります。50万ドル〜100万ドルは取引は18%の減少、50万ドルに至っては34.8%減少となっていますので、大きなインパクトを与えていることが一目で分かります。この現象はVIC州、QLD州でもほぼ同様で、結果的に不動産取引&価格全体を押し下げている状況です。取引が減るということは市場に影響を与えますので高額物件にも、その影響は徐々に出てきますが、今回はそう大きくないように思います。実は逆の減少で、高額物件の取引が激減した時期があります。それはリーマンショックの時です。この時は高額物件取引&価格が急落し市場に大きなインパクトをあたえ、結果的に全体の市場が急速に冷え込みました。その時々で不動産の価格の推移には変化がありますが、どの層に変化があるのか、確認しておくことは大切ですね。
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【グラフはPEXAより】 |
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【グラフはPEXAより】 |
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