豪州でも注文建築の欠陥は建築紛争の中でも最も頻繁に起こりうる事例です。日本国内でも問題の解決が難しいのに豪州ではもっと大変なのでは?と思われるかもしれませんが、施主(建主)は多額のお金を投資する訳で、その観点からもオーストラリアは施主の救済措置がかなりしっかりと整備されていて日本でよく聞く「泣き寝入り」になるケースはかなり希だと思います。施主の救済措置を総合的に取りまとめているのが住宅建築協会で請負工務店は(こちらではビルダーと呼ばれています)、この協会に加入することが法律で義務付けられており、この協会の監視&管理の下で営業を行います。この住宅建築協会の役割は、例えば、請負工務店が建築した住宅に欠陥(瑕疵)が確認され施主(建主)より修理をするように再三請求があったにも関わらず対応していないと認定された場合、施主に代わり請負工務店に修理するように勧告、最終的には警告し、それでも対応しない場合には請負工務店の免許を取り消し(つまり営業ができなくなります)、協会会員である他の請負工務店に対応させるという措置を速やかに行います。勿論、費用は全額建築協会の負担で行います。また、仮に建築中に請負工務店が倒産した場合にも残存工事に対して建築協会の責任において完成させます。日本では施主(素人が)がプロの請負工務店に対して欠陥工事の苦情を交渉しないといけない場面がありますが、オーストラリアでは施主の要望を受けて建築協会が迅速に対応しますので、施主もある意味、安心して住宅建築に関心をもって頂けるだと思います。このシステム日本にもあるといいですね。
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欠陥工事が見つかったら?