今実際におこっている事件を紹介します。舞台はサーファーズパラダイスのルビー・コレクションという分譲コンドミニアム(6棟計画)。新興の開発業者で破竹の勢いでシドニーとゴールドコーストで分譲事業を展開してきたララングループが資金繰りに行き詰まり事業が事実上破綻。先日、任意管財人が任命され債権者に対しての説明会が開催されることに。オフザプラン(通称プレビルド、日本でいう青田買い)で物件を購入し10%の手付金を開発業者に払い込んでいる買主も当然債権者となります。通常、買い手が払い込んだ手付金は双方の利益を保全するために信託口座に預託され、例えば今回のように開発業者が破綻し契約が履行できない場合はこの払い込んだ手付金は買主に払い戻されるのですが、なんと、開発業者から「15%ほどの利息を付けるからこの手付金を貸して欲しい」という甘い誘惑にのり、わざわざ信託口座からそのお金を引き出すことに同意し、開発業者に貸付した(しかも無担保で)という買い手が多くいることが判明しました。開発業者も巧みだな、と思いましたが、その話にのった買主も買主だなと思いました(大半が中国&台湾方面の方のようですが)。手付金を信託口座に預託することは自身の利益を保全するための唯一の方法です。一定の条件のもと手付金を売主に引き渡すこともありますが、それは高度な交渉力が必要です。オフザプランで契約を交わした後、完成&引き渡しを受けるまでは手付金は絶対に売主に渡してはいけません。
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手付金はどこに?絶対にやってはいけないこと。