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[メルマガ] ブリース洋子公認会計士事務所 2018年11月号

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ブリース洋子公認会計士事務所
Yoko Briese Accounting & Business Services

メルボルンカップも終わり、スクーリー真っ只中、そしてそれが終われば、ホリデームードが漂い、お仕事どころではなくなるオーストラリア(とくにゴールドコースト)。スーパーマーケットにも、早くもターキーやらハムやら並んでいて、一体どんなに早くから準備するの!?ってツッコミを入れたくなります。
では、今月のメルマガをお届けします。

ギフトカードの有効期限が法律化

クリスマスと言えば、プレゼントですね。何でも手に入りやすい今日この頃、ギフトカードは、とても人気があるプレゼントです。オーストラリアでは、毎年34万枚ものギフトカードが販売され、その売上は$25億だと言われています。そのうち、平均で$7,000万が期限切れのため、使われることなく無効になるということです。

近頃まで、ギフトカードの最低有効期限については、国単位の規制がありませんでした。 2017年の終わりごろに、ニューサウスウェールズ州が、州内で販売されるギフトカードについては、最低3年の有効期限を設けるように規制しました。それに倣い、南オーストラリア州でも、同様の規制が設けられました。しかし、国単位での統一した規制はありませんでした。

しかし、2019年11月1日より、ギフトカードに関する国が統一した規制が施行されます。以下が概要です。

・最低3年間の有効期間

・開示説明書(Disclosure Statement)義務付けの強化

カードには、有効期限をはっきりと記載しなければなりません。例えば、2019年12月発行のカードだとすると、 “Supply date: December 2019. This card will expire in 3 years,” または “Valid for 3 years from 12/19″と記載する必要があります。 もしも、カードに有効期限がない場合には、 “never expires”と記載されていなければなりません。月と年のみが記載されている場合には、月末までが有効だとみなされます。

ギフトカードを購入後にカードにチャージされる手数料が廃止されます。ただし、カードを使って何かしら予約する場合の手数料や、カード紛失、ダメージのための再発行料、買い物の際のサーチャージは、ここでいう手数料には含まれません。

上記の新規制が守られない場合には、カード発行元に罰金が課せられることもあります。(法人には最高で$30,000、法人以外には最高で$6,000)また、Australian Competition and Consumer Commission 略してACCC(オーストラリア競争消費者保護委員会)も、高額の違反金を課することがあります。

小規模事業に対する減税が加速

Base Rate Entity(注釈1)である法人税の減税を加速させる法案が、このほど議会で可決されました。これにより、今後5年間で、330万もの事業体が恩恵を受けると政府は予想しています。以下が今後の予定です。

(注釈1) Base Rate Entity とは、減税された法人税が適用される事業体で、その基準は、 2018 年度については、年間の売上が $25M 未満で、うち受動的所得が 80 %以上あってはならない。受動的所得とは、配当(配当を支払う会社の 10% 以上の議決権をもつ会社が配当を受け取る場合には、受動的所得とはならない)、フランキングクレジット(配当を出した会社が支払った税金)、利息収入(例外あり)、使用権、賃貸収入などが例である。 また、トラストやパートナーシップからの分配も受動的所得となる場合がある。 2019 年度については、基準の年間売上が $50M 未満となる。

(注釈 2 ) Small business entity (SBE) のことで、ここでは、年間の売上のみが基準となる。 , Base rate entity (BRE) のことで、年間の売上とそのうちに受動的所得が 80% 未満である会社が対象となる。

法人税の他に、小規模個人事業主に対して適用される税率控除の率が上昇します。現在、事業所得に対して8%である控除税率が、2021年には13%に、2022年には16%になります。ただし、この税率控除は、$1,000が最高で、それ以上は減税となりません。分かりにくいので例を挙げると、個人事業主の事業所得が$50,000あったとします。小規模事業税率控除は、その8%なので、$4,000なのですが、最高で$1,000までしか控除にはならない・・・ということになります。個人の$50,000に対する税金は$8,797なので、$1,000の控除を受けて、この個人事業主の納税額は$7,797ということになります。

投資物件と旅費

ご存知の方も多いかと思いますが、2017年7月1日より、居住用投資物件に費やされる旅費が、経費として認められなくなりました。 しかし、居住用物件賃貸を事業として行っている場合には、旅費を経費として申告することはできます。単に投資として賃貸をしているのか?または事業であるのかを見分けるポイントは、以下となります。

・賃貸物件の数
・平均週に何時間、納税者が賃貸物件の管理に費やしているのか?
・それらの管理を行うにあたっての技術や経験
・通常の事業のように、記帳がしっかりされているのか?

賃貸物件の数が多いというだけで、事業をしているとはみなされず、他のポイントも重要になってきますので、ご注意ください。

GSTの不思議

急ですが・・・タンポンやナプキンにGSTはかかります。しかし、大人用おむつにはかかりません。バイアグラにはGSTはかかりませんが、授乳時にお母さんの乳首を保護するニップルシールドは免税ではありません。朝食のシリアルにはGSTはかかりませんが、朝食用として販売されているバーや飲料にはかかります。GSTの解釈って、とても不思議です・・

オーストラリアのGSTは、大変分かりにくいです。以前出席したセミナーでは、「美味しいものにはGSTがかかって、美味しくないものにはかからないってことでしょっ!」と、逆切れしていた出席者がおりましたが・・・。大まかに言って、生鮮食品、教育、健康、チャイルドケアにはGSTはかからないとされています。これは、消費者がGSTにより、不利にならないようにするという考えがあってのことです。お隣のニュージーランドでは、もっと簡単なアプローチがとられていて、ほとんどのものにGSTは課税されています。(その分、低所得者に対しては、社会保障制度で何かしらの保証がされているようですが)

そうはいっても、先に挙げたように、GSTを課税するかしないのか、はっきりと区分できないものもあります。女性用の衛生用品が、良い例です。女性用衛生用品は、医療品としては考えられていませんが、大人用おむつは、医療品として考えられています。トイレットペーパーや紙おむつは、生活必需品ですが、課税されています。

そして・・女性に朗報です。財務省は、一生懸命考えてくださり、女性用衛生用品は、GSTの対象外にすると決まったようです。連邦政府は、2019年1月1日より、施行するという予定ですが、まだ議会に法案も通していないということです・・・間に合うのでしょうか?

上記の内容について、ご質問やコメントがありましたら、以下までどうぞ!
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