ページのトップへ移動

個別記事

ループホール(抜け道)による不動産価格上昇

シドニーとメルボルンの不動産価格が異常に上昇した理由はいくつかあげられるますが、価格上昇が顕著になってきたのは2009年頃からです。それまではオーストラリアの三大都市においては中間値はそう大差はありませんでした。むしろ、この当時はリーマンショックがあり不動産市場は調整局面を迎えとても厳しい状況でした。市場が底をついて反転したことは三大都市においても共通ですが、シドニーとメルボルン、特にシドニーの価格上昇が際立っています。この年に何があったのか?実は外国人が不動産取得する際の規制に大きな変更がありました。通常、豪州では外国人は中古の居住物件を購入できませんが、学生(外国留学生)が住むことを主たる目的であれば特別に購入が許可されます。ここからがポイントです!  2008年迄は居住目的に加えて購入の上限額を30万ドル(約2,550万円)とし中古物件はこの額未満であることが条件付きであったのですが、2009年に上限額の規制を撤廃、高額な物件でも購入できるように規制を緩和したのです。その結果、どうなったか?豪州で留学する子供の名義で不動産を購入させるべく、特にチャイナマネーが大量に入ってきました。通常は中古物件は買えないのですが、子供の名義(或いは名義貸し)であれば購入できるのですから、チャイナマネーが殺到したことは想像できると思いますし、その結果がグラフにも反映されています。勿論、これだけが不動産価格上昇の理由ではないのですが、この規制の抜け道をうまく利用して優良な中古物件を購入した外国人も多く、結果当時の実勢価格を底上げしたという事実は見逃せないと思います。

img_ryu_03sep20.jpg