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不動産売却ガイド

【まめ知識】不動産業者を替えたい

質問

現在、A不動産業者にお願いをしてコンドミニアムを売りに出していますが、近いうちに別の不動産業者に替えたいと考えています。先日、A社にその旨を伝えた所、「今は他の不動産業者には依頼できない」と言われました。どういうことでしょうか?

回答

別の不動産業者に依頼をする前に、A不動産業者と締結された不動産媒介契約書(通称FORM6)で契約条件を確認する必要があります。クィーンズランド州では不動産の売却に先立ちFORM6を締結することが業法上義務づけられていますが、その際以下の3種類の媒介形態(依頼内容)の中の何れかで媒介契約を締結することになります。

媒介形態(契約の種類) 制限 期限
Open Listing
オープン・リスティング
一般媒介契約
複数の不動産業者に販促依頼可能。
例:A社、B社、C社と複数の業者と何時でも契約ができる。
特に
なし
Sole Agency
ソール・エージェンシー
専任媒介契約
特定の不動産業者に販売を一任しつつ、売り主も売却可能。
例:売り主が友人/顧客に売ることも可
最長
90日間
Exclusive Agency
エクシクルーシブ・エージェンシー
専属専任媒介契約
特定の不動産業者に販促を一任。
例:全ての商談は特定した不動産業者を介す。
最長
90日間

質問の内容を上記の形態に照らし合わせると、恐らく、お客様はA不動産業者との間でSole Agency、或はExclusive Agencyの媒介契約を締結されたのではないかと思われます。この場合、他の不動産業者(便宜上、B社とします)と新たに媒介契約を締結すると、A不動産業者の間で「契約違約」となる可能性があり、仮にB不動産業者を介して不動産の売買が成立した場合、A不動産業者から損害賠償を請求される可能性があります。具体的な例で紹介しますと、本来、売買によりA 不動産業者が得ることができた仲介手数料を全額請求される可能性があります。

このような状況をさける為には先ず、現行の媒介条件の内容を見直し、問題がないことを確認した上で、別の不動産業者とお話を進めていく事が重要です。また、現在の不動産業者とSole AgencyやExclusive Agencyの条件で契約を締結し、期限(90日)が満期を迎えた後に契約の更新をする意向がない場合には、その意思を明確に不動産業者側に書面にて伝えることも留意点としてあげておきます。

オーストラリアは契約社会です。契約には責任や義務等が伴いますので、契約行為には十分な注意が払われるべきでしょう